辛いことは想い出そう
「辛いことは忘れなさい」とは、よく言われる言葉ですが、辛いことを忘れることなんて不可能です。忘れたと思っている辛いことは、実際は心の隅に閉じ込めているだけなんです。それでは苦しくなってしまいます。
ではどうすればいいのか。逆に想い出してしまえばいいんです。
過去の辛い体験を想い出してみましょう。映画だと思ってその時の状況を心の中で上映してください。そこには、辛いと感じたあの日の自分がいます。その時主人公は何を感じたか、どんな状態にあったか、しっかりと見てください。そして、その主人公に優しく言ってください。
「辛いね。苦しいね。泣きたいね。頑張ったね。あなたはとても頑張ったね」
そして手を差し伸べて、抱きしめてください。
今ここに自分が生きていられるのは、その映画の主人公がいたからなんです。主人公が辛い想いを抱えて、涙を流して必死にその時を乗り越えたからこそ、今の自分がいるんです。主人公は自分にとって命の恩人です。その主人公の辛さや悲痛な叫びや涙全てをあなた自身が抱きしめて受け止めてください。
辛いことを忘れるなんて事はできません。辛い記憶は自分自身に「お願いだから抱きしめて」と哀願をしています。辛い記憶を忘れようとする時、私達は重たい鉄の壁でその気持ちを心の奥深くに閉じ込めてしまおうとするのです。彼らはひたすら悲しみに打ちひしがれるでしょう。そして、あなたに理解されたくて必死にもがいて外に出ようとするんです。あなた自身がさらに分厚い壁で閉じ込め続けようとするから、さらに辛くなるんです。
扉を開けましょう。彼らを外に出してあげましょう。そして、笑顔で抱きしめてください。頭を撫でて、「頑張ったね、辛かったね」と声をかけてください。すると、彼らの悲しみや涙は、ほっと安心した笑顔に変ります。そして二度と暴れることはないでしょう。
あなた自身の声を閉じ込めてはいけません。耳を傾けて、たくさんたくさん聴いてください。
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